犬のブルセラ症を知る
生殖器をおかし、現在のところ治療法のない病気
ブルセラ症の症状
この病気は犬流産菌という細菌の感染によって発病し、オス、メスともに不妊、さらにメスには死産や、流産の原因ともなります。
この病気によって死亡することはないのですが、人間にも感染するので注意が必要です。
犬はブルセラ病に感染しても生殖器以外には異常があらわれません。
オスのブルセラ病では、片側もしくは両側の睾丸が大きくはれたり、小さく縮みかたくなったりします。
この痛みからか、犬は気にして舐めてしまい皮膚炎を起こすこともあります。生殖器の異常として、正常な精子が作られず、運動性のない異常な精子が作られるようになり、不妊の原因となります。
メスでは不妊と、妊娠後期に見られる流産や死産が特徴です。
流産や死産の後に母犬の膣からは緑褐色や灰緑色の分泌液が数週間にわたって排出されます。
ブルセラ症の原因
原因となる流産筋は数種類あるのですが、主な菌としては犬流産菌です。
この犬流産菌は、呼吸器や消化器、生殖器などの粘膜から入り、リンパ筋や生殖器で増加します。
感染は交配によって、一般の家庭犬にも起こりますが、ペットホテルや繁殖用の犬舎、犬が多く集まるところでの感染が多いようです。
ブルセラ症の予防・診断・治療
診断
簡単に診断できるものではないのですが、不妊、流産、死産、睾丸の異常、異常精子などの症状からブルセラ病ではないかと疑う事は出来ます。
治療
今のところ有効な治療法はありません。
何種類かの抗生物質の投与を行う事もありますが、効果は満足に得られるものではないようです。